もっと仕事をよこせ!
コロナ禍でテレワークが増えたとはいえ、声優事務所の事務員なるものをやっていれば、嫌でも耳にする声があります。
新型コロナウイルスが世界的に流行し、WHOがパンデミック宣言した3月11日からそれなりの時間が経過しましたが、状況が好転する気配は感じられません。
今まで通りの「業務」も当然のようにありますが、声優業界がエンタメ産業であるからこそ、不景気を肌で感じる割合は強いのも事実です。
とは申せ、冒頭のセリフはコロナ以前にも聞かれる内容でしてね。
声優を目指すあなたに聞かせていい内容か迷いましたが、知らないまま同じ道を進まれても心苦しいため、彼らの実態を反面教師にしていただきたいわけですよ。
売れない声優ができる理由
それなりの実力があるにもかかわらず、業務量の少ない声優がおります。そして、本人が自覚しているかを問わず、その理由もあるわけです。
ご承知のとおり、声優は「商品」でこそありますが「物」ではありません。
新商品(新人声優)だから、その物珍しさで売れる・・・なんて話ではありませんし、そのことはエンドユーザーであるお客様の方がシビアに見ています。
お客様が「企業」であれば、求められるのは「安心感」であり「プロ」としての成果物となるでしょう。また、お客様が「一般ユーザー」であれば、声優との「信頼関係」や「期待感」を求められます。
そして、もう少しビジネス的な話をさせていただければ「コスト」の問題も生じるわけですね。
ギャランティが安けりゃいいのか?
コストと言って真っ先に思いつくのは、ギャランティだと思います。
では、単純に声優のギャランティフィーを下げればいいのか・・・と問われると、そんな単純な話ではない、という回答になるわけです。
だって、誰だって「安物買いの銭失い」にはなりたくなりでしょう?
ギャラが安い=胡散臭くて下手な声優
こう思われている可能性は高いわけでして、じゃあギャラを高くすればいいのかと問われれば、もう、マスク1箱を5000円で誰も買わなくなったでしょう!?
つまり、安いなら安い、高いなら高い明確な「理由」がなければ、それこそオファーをする「理由」にはつながらないわけなのですね。
そう、今の時代それが「ヒト」だろうが「モノ」だろうが中途半端なものには興味を持たれません。
そのことをいつまでも理解しないから、「売れない」声優で居続けるですよ。
「売れない」声優で居続ける理由
御託はさておき、売れない声優になる要因として、
- 売れるための行動意識が極めて低い
- 不要不急の情報や噂話に翻弄されている
- 他力本願しか頭にない
- ニーズに対する勉強不足、経験不足、人脈不足
などが挙げられますが、これらをひと言でまとめれば
努力不足
としか言いようがないわけですね。
誤解していただきたくないためはっきりとお伝えしておきますが、1度や2度主役を獲れば将来が安泰するなんて甘い世界ではありません。
運よくスタートダッシュを決めることが出来たとして、それだけで生き残れる世界でもないのです。
現在のニーズは何が求められているのか?
そのニーズに対し、自分ができることは何なのか?
これらを常に考え新たな「実力」を示していかなければ、待っているのは「売れない声優」同士の非生産的なグループワークだけでしょう。
あなたが目指す「声優」は彼らですか?
違う!と思うのであれば、声優になるためにはどうすべきか、声優として活躍するためにはどうすべきかを真剣に考えてみてください。そして行動してください。
考えて行動することに「失敗」はありません。
逆に、何もしなければ「失敗」につながることを「先輩」から教えてもらえましたよね!?