困ったなぁ・・・
こんなセリフを吐く時ってありませんか?
勿論、普段の生活の中でも困った人はおりますし、日々見聞きするニュースの中にも困った人はおります。
そして、声優事務所で働いていれば困った思考の者たちとしばしば「お付き合い」しなくてはならない時間もあるわけです。
で、折角ですので彼らの行動から学んでいただきたいことをまとめてみました。
あなたの今後の指針になれば幸いです。
困った声優志望者
声優になりたい人たちの困った行動はいろいろとありますが、あえて5つのカテゴリーに分けて説明していきます。
変化に乏しく、思い込みが激しいタイプ
目指すものが何であれ、挑戦するということは何かしらの変化が伴います。それは環境かもしれませんし、考え方かもしれません。
そして、その変化に「どう順応していく」のか。
この思考が乏しいと、流されるままになるなんて言うまでもありませんね。
・声優学校に入りさえすれば、声優になれると信じている(思い込み)
・万人受けする声優になれると信じている(人の嗜好を制御できると思いこむ)
声優の世界は競争社会です。資格で業務ができるという類の職種ではありません。
学校に入りその時間だけでプロになれる人がいるのは事実です。が、その数は極めて低く例外的なケースと認識しておいた方が賢明だとご理解ください。
また「万人受けする」声優を目指したい・・・という思いは立派ですし、尊重したい思いはあります。が、現実的には人の好みを制御することはできません。
あなたにファンが付く可能性は非常に高いですが、世界のすべてがあなたのファンになる可能性は極めて低いことを認識してください。
そして、あなたのファンを大事にしてください。
これを見誤ると、後ほど大きな後悔を口にすることになりますし、そういった事例は少なくないとお伝えしておきます。
集団的思考に依存するタイプ
他人が発した噂を信じる者がいます。さも「本当の事」かの様に思い込むケースですね。
勿論、素人が学術的なファクトチェック(真実かの確認)をすることは難しいでしょう。でも、それ以外の「意見」を見聞きすることはできますよね?
・憧れの声優が通った声優学校に行けば声優になれる(皆が同じ結果にはならない)
・憧れの声優が実施した勉強をすれば、声優になれる(皆が同じ結果とはならない)
・業界関係者とは呼べない素人の意見を鵜呑みにする(若くなければ信者)
声優学校はそれぞれに特徴があり、あなたに合う学校かどうかは、あなたにしかわかりません。また、それは勉強に対しても同じです。
あなたが憧れる声優の長所や短所、性格などがあなたと限りなく似通っていない限り、同じことをすれば声優になれるとは明言できません。
また、声優に詳しいらしい方の意見を鵜呑みにするのも問題です。
もしあなたがプロスポーツ選手になりたいと考えたとき、そのスポーツ観戦が趣味の人に意見を願いますか?
もしあなたがパティシエになりたいと考えたとき、スイーツ大好き女子にプロになる方法を教示していただきますか?
それっぽい方法を聞いたとして、本当にそれが「有用」であると判断できますか?
少なくとも、「〇〇さんが言ってたから・・・」を鵜呑みにせず、「そういう考え方もあるんだな」とまずはストックしましょう。
その後、あなたが見聞きした「ストック」の中から、一番感銘を受けた考え方を実践してみてください。
意思決定を人に委ねず、自分で決めていく人のほうが成長するのは、歴史が証明していますからね。
よく考えずに行動する
ルーティーンという言葉があります。
YouTuberで流行っている「モーニングルーティーン」なんてのがまさにそれですね。
いつもの行動を自動的に実施する行為であり、それ事態が悪いわけではありません。ですが、
すでにできている練習を繰り返す
ダメな習慣とは申しません。とはいえ、その時間にできることは他にもあるわけです。
時間は有限であり、臨機応変に対応しなければならない事態もあるでしょう。言われた練習だけを繰り返せば声優になれるのであれば、声優人口はもっと増えているはずです。
そのことを認識すれば、自分で課題を見つけ、それに対して行動する時間も大事にできるのではないでしょうか。
人の欠点ばかりが目につく
「人の振り見て我が振り直せ」という言葉があるとおり、他人の失敗を見つけることが悪いことではありません。
そういう意味で言えば「嫉妬心」も成長の糧になります。
問題は、それを成長にできない行動ですね。妬みとか嫉みとかがまさにそれです。
人の足を引っ張る行動をし、成功した事例もあるのでしょう。
が、そういう者に「人」はついてきません。
それを隠し通したとしても、露見するのは時間の問題です。
「いい人」でいることを奨励するつもりはございませんが、「嫌な奴」になっていいことはないと思いますよ。
プロの声優になれた者にも
プロの声優になれてしまった者の中にも、残念ながら困った者はおります。
・時代のニーズについていけない(機械的・サービス的な話)
・情報の真意を捉えず真に受ける(思い込み)
・妬みや嫉み(自身の行動を顧みない)
この手のタイプの共通点として、「言われたことすらできない」ことが多いです。それは「他の人」が当たり前にできていることで、ですよ。
要求や要望は口にするが、自身の行動は顧みない。
これでプロを気取るのですから目も当てられません。逆に言えば、これらがいずれ淘汰されるからこそ、あなたのチャンスに繋がります。
あなたがプロとして事務所に所属したとき、いずれその本質が問われることもあると理解してください。
勿論、人は完璧にはなれませんが、困った行動を抑制することはできます。
今回の話でそれを理解していただけたら幸いです。