所属声優とフリーランスの声優の違いって何ですか?
答えに窮する質問です。
と申しますのも、私自身フリーランスを経験した声優に話を聞いたことがありますが、その後、所属声優になられた人ばかりですので、意見が偏ってしまうと感じます。
私はあくまでも声優事務所側の人間ですので、フリーランスの人のメリットやデメリットを明確に理解はしていませんが、ほぼ間違いなく、
所属声優の方が、守られた立場にいる
ということは、言えますかね。
フリーランスの声優が大変なワケ
相変わらず他社様のことはわかりませんので、弊社のこととしてお話させていただきますね。
声優事務所には、
- 取締役
- 営業
- マネージャ
- デスク
という事務方がいます。
(※まぁ、他にもいますけど、一般論としてです)
フリーランスの声優は、これらの役回りをすべて自分でやらないといけないわけです。
営業の役割
製作事務所様だったり、音響事務所様の挨拶廻りは当然として、一般企業様や特定団体様へのアプローチをし、仕事に繋げていくのが営業の役割です。
ここで戦略的な話をするわけにはいきませんが、個人でこれらの活動をするとして、物理的にも時間的にも制限が発生してしまうでしょうね。
交渉だって重要だ
役回りは、営業およびマネージャという場合がほとんどですが、金額交渉も重要なお仕事です。
フリーランスの人がこぼした愚痴として、ダンピングを挙げる例もお聞きしております。
プレイヤーだからこそ、これらに頭を悩ませるケースは多いのかもしれません。
マネジメントの必要性
デスクやマネージャが主となるブッキング。
ダブルブッキングにならないような調整をするのは、当たり前ですが、あなたの予定も考慮した日程調整をする様、努めています。
現場で声優業務をしている間、裏で意見集約や交渉をするのはマネージャの仕事です。
ひとりですべてをカバーするには、物理的にムリがありますよね?
連絡が来ても対応できない!?
フリーランスの人が、現場にいたとします。
その間に電話が来てもメールが来ても対応できません。
対応できなければ、どうなるか?
その仕事が他所に行っても不思議はないでしょう。
代わりはいくらでもいる世界だという話は、このブログでも散々していますよね?
経理処理で音を上げる!?
声優の本業は、あくまでも表現ですよね。
でも、仕事をした分の対価を頂戴しなければ、プロフェッショナルではありません。
相手企業様に請求書を発行する。
企業とすれば当たり前なことも、フリーランスの人は自分でやらないといけません。
請求書仕様も、相手会社により様々に変わるケースもあります。
それらを理解しないまま、2度3度とやり直しをしていたら、企業様も良い顔はしないでしょうね。
話を聞く限り、フリーランスの人が嫌がるのは経理処理なのかもしれません。
源泉申告を含む国税対応も自分でやらないといけませんしね。
忘れました・・・テヘペロ♪
では、済まないのが税金関係なんですよねぇ・・・。
フリーランスの声優が所属に戻る理由
冒頭にもお話しましたが、フリーランスだった人の話はよく聞きます。
そう、フリーランスの声優だった人が所属声優として戻るケースは多いです。
理由は上記にも書きましたが、
ひとりでは無理があるし、面倒
という意見が大半ですね。
正直言えば、書きたくても書けない内容もあります。
フリーランスに憧れる人へ
正直申せば、フリーランスになった方が良い例として
- 実績
- 知名度
- 人脈
これらを持ち合わせた上で、挑戦されることかなぁと思います。
あえて私のブログでフリーランスの戦い方を書くつもりはありませんが、まぁ活躍されている人も何例かは知っています。
ただまぁ、話しを聞く限り大変だなぁと思うことは多いです。
正直、声優事務所の手数料って、一般企業が首を傾げるくらい良心的な設定になっているのでしてね。
そのカラクリを知っている人は、フリーランスの声優を選択することは少ないわけなのです。