ボイスサンプルの原稿は、学校で貰ったものを使っても良いですか?
このような質問を頂戴することがあります。
でね。
結論から言うと、ダメではありません。
ただ、もったいないかなぁとは思うことはあります。
声優にとって、非常に重要なツールとなるボイスサンプル。
声優学校に通っている内は、特に関係ない・・・と言わず、ちょっとだけ意識しておいて欲しいことがあるのですよねぇ。
ボイスサンプルが同じ内容となる際のデメリット
冒頭の質問は、
ボイスサンプルの原稿が他者と同じ内容でも良いのか?
とも考えられます。
で、その場合に想定されるデメリットが御座いましてね。
原稿が全く同じ内容の場合、プレイヤーのレベル差がハッキリわかります。
余程ライバルよりも実力差が無い限り、残念な評価しか得ないことになりかねません。
ですので、同じ原稿じゃないといけない仕様でもない限り、自分の実力を発揮でき、他者と被らない原稿を準備された方が無難なのは本当なのですね。
有名な作品も厳しいかなぁ
ボイスサンプルに朗読を準備する人がいます。
果敢に挑戦する心意気は立派だと思いますが、誰もが知っている作品を実施する場合、歴代のプレイヤーと比較されるリスクがあると思っておいてくださいね。
トッププレイヤーと真っ向勝負という意気込みは理解できますが、高評価を得られる可能性はなかなかに難しいとは思います。
ネットにあるナレーション原稿
んー、どっかで聞いたなぁ・・・。
スカウトマネージャ(人材発掘担当)の声です。
ボイスサンプルが人と被ったとしてもダメではありませんが、サンプルのための原稿を厳選しない人なのかなぁ・・・という思いも感じるそうです。
自分の運命を決めるかもしれないボイスサンプルの作成を、あまり安易に考えない方がよろしいとは思いますよ。
ボイスサンプルに独自性は必要か!?
可能であれば、オリジナリティがあり、自分の良さを発揮できるボイスサンプルを作ってもらいたいものです。
が、稀に台本を自作する人がいます。
それ自体は悪いことではないのですが、日本語文章がおかしかったり、気恥ずかしくなるくらい「イタイ」内容の作品を準備される人がいましてね。
それはそれで、残念に思う時はあるわけです。
ボイスサンプルを作る上で意識したいこと
セリフにしろ、語りにしろ、聞いていて物語性があるモノって惹かるのですね。
正直にお話すれば、聞かされてつまらない内容のボイスサンプルを永遠とチェックするのは、仕事とは言え辛いと感じる時があります。
そういう人間的な意見を述べた上で、お伝えしたい事は、
同じ内容のボイスサンプルを聞かされれば、意外性を感じることも無く、単純作業として評価を下すことになる。
・・・こんな感じですかね。
もっとも、この話は新人声優に聞かせたい話なのかもしれませんが・・・。
ボイスサンプルは現時点の評価になる
ボイスサンプルを作成する本質は、あくまでも
あなたが何を表現出来るか!?
の意思表示です。
学校の原稿を利用することによって自分の良さが十分に発揮できると考えるのであれば、それを利用するのも悪い手ではありません。
が、同校のライバルも同じことを考えていた場合、物語性のあるボイスサンプルを作ってきた他のライバルが優勢になるかもしれません。
少なくとも、安易に仕上げたなぁと思われないことは意識してくださいね。
【こちらの記事もご参考ください】
宅録は味がある!?ボイスサンプルで分かる声優のプロ意識